歯はなぜ動くのかその仕組みをご紹介

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矯正治療はどんな仕組みで行われているのか

矯正治療の仕組みとは

歯は力の作用によって、その支えている土台となる歯槽膜に影響することで動くことが出来ます。矯正治療ではこの効果を生かして歯を動かし、治療を進めます。といっても、矯正を必要とするのは移動する場合だけではありません。例えば捻じれている歯を矯正する際、歯が下がっている場合や歯よりもそれを支える歯根に問題が生じる場合もあります。
矯正治療では水平移動だけではなく、トルキング、捻転、圧下等といった技術を活用しながら歯の移動を行うのです。
とくに歯の移動速度は1か月に約0.4ミリから1ミリとされ、かなりゆっくりとした速度。しかも個人差があります。この速度に合わせて歯槽骨の再生するタイミングを見計らいながら力加減に考慮するのが矯正治療の仕組みなのです。

矯正戻りも注意して

また私たちの身体は元に戻ろうとする機能を持っています。矯正は自分の見た目、生活のしやすさを考慮して今ある状態を、自分が希望する形に変化させる治療です。つまり身体側からすれば、元の形を変化させようとするもの。
しかも歯槽膜の移動速度や歯槽骨の再生速度には個人差があります。もし矯正治療が終了したと思っても、歯槽骨の再生がまだ進んでいなければ、そこにはすき間が残っているということです。こうなれば身体は元の状態に戻ろうと動きだします。矯正治療ではこうした歯の後戻りと呼ばれることが起きてしまうことがあるため注意が必要です。
多くの矯正治療ではリテーナーと呼ばれる歯の後戻りを抑えるための装置を取り付けます。矯正治療は歯を動かしたから完了なのではなく、歯の後戻りが無い状態まで導いて完了となるのです。